月経のしくみ


生理=月経とは

生理は月経とも呼ばれます。
生理は、25〜35日の規則的な周期で3〜7日間続いて起こる子宮内膜からの生理的出血現象です。
生理は視床下部、下垂体と卵巣のホルモン分泌機能と深く関わっています。
下垂体が視床下部から放出ホルモンを受け、卵巣に対して卵胞刺激ホルモンを放出、さらに卵巣がこれを受け、卵胞を育て始めます。
子宮内は排卵に備え子宮内膜が増殖します。
生理の初日から約2週間後、一番大きく成長した卵胞が子宮内に排卵され、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの影響により、子宮内膜が卵胞の受精を備え、肥大化します。
生理の初日から25日ぐらい経ち受精が行われなかった場合、卵胞が不要になり、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌が減少、内膜内の動脈が縮み、内膜細胞への栄養供給がストップ、子宮内膜が壊死し、対外へ放出、生理(月経)が始まります。
また、卵胞が受精に成功した場合は、黄体ホルモンの分泌が減少することなく子宮細胞への栄養供給も続けられ、妊娠します。
生理になると気分がナーバスになったり、「もう生理なんてなくなればいい」と思う人もいるのですが、生理がないと妊娠はできないのです。
また、生理は子宮を常にキレイに保ってくれるものですので、毎月新しく栄養をため、いつでも子どもを作れることができる準備をしているということだと思ってください。

ストレスと女性ホルモンの関係

月経に伴う女性ホルモンの一連の変化は、常時脳内の間脳という部分によってコントロールされています。
そのため、ストレスや環境の変化などによる間脳への影響は、直接卵巣にも影響を与えてしまいます。
これによって卵胞や黄体の働きに不調が起こると、エストロゲンやプロゲステロンの分泌量も左右されてしまいます。
一般的に「ホルモンバランスが崩れる」と言われているのは、この状態を指しています。
これらのホルモンは、子宮内の環境を整える働きを持っていますが、このどちらが不足しても子宮内膜が剥がれて出血を起こす可能性を含んでいます。
そのため、精神的ストレス等によって不正出血が引き起こされてしまうケースがあるのです。

女性ホルモン分泌のしくみ

排卵前になるとエストロゲンが徐々に増量し、ピークを迎えた後に減少します。
排卵後にはエストロゲンとともにプロゲステロンが増量し、生理前になると両ホルモンが急激に減少していきます。
このように、月経周期に伴って二種類のホルモン(女性ホルモン)量が増減することをさして、女性ホルモンのバランスと呼んでいます。
この女性ホルモンは卵巣から分泌され、排卵と密接な関係を保っています。
エストロゲンは卵胞期(月経期から排卵が起こるまでの間)に卵巣内で育つ卵胞から分泌され、プロゲステロンは黄体期(排卵してから生理が来るまでの間)に卵胞が変化することによって作られる黄体から分泌される(このときエストロゲンも同時に分泌されます)ため、排卵がきちんと行われているかどうかによってホルモンの分泌状態にも変化が生じます。

基礎体温

女性は基礎体温を知っておくことで、毎日のリズムを知り、自分の体調を知ることが出来ます。
0.5Cのようなわずかな体温の変化を測らなければいけないため、基礎体温は朝起きてからすぐの体温を安静にして測ります。
このような細かい基礎体温を測るためには、普通の体温計ではいけません。
婦人用体温計の目盛りの小さいものが売っていますので、それで測りましょう。
基礎体温とともに自分の体調をメモしておくと、生理前のイライラや生理痛などを予測することができます。
女性の基礎体温は低温期と高温期に分かれています。
低温期が続いて、一度体温が急激に下がるときがあります。
その日が排卵日です。
この排卵日の前後2、3日は妊娠しやすい時期です。
そのほか、基礎体温を知ることによって、ホルモンが正常に体内ではたらいているかどうかがわかります。

女性ホルモンの働き

エストロゲンは子宮内膜を増殖させて厚みを持たせるように働き、プロゲステロンはそこに栄養分が行き渡るように働きます。
この働きにより、受精卵を育てていけるだけの環境を提供して、受精卵が着床するのを待っています。
排卵からおよそ2週間経つと、黄体は自然に退縮するようになっていて、黄体から分泌されている両ホルモンは急激に減少、それにより、子宮内膜が一斉に剥がれて出血が起こり生理が始まります。

月経の周期 ・量・持続期間

月経の周期とは、月経の開始日から次の月経が始まる前日までの期間の長さを指します。
その期間が25日以上38日以内の場合を正常とします。
たいてい、この範囲内で月経がある場合は、排卵もきちんと起こっているものと考えます。
ナプキンを30分〜1時間ほどで交換しなければならない、夜用ナプキンでも寝具が汚れてしまう、レバーの様なもの(凝血塊)が出る等は月経血量が多いサインで、過多月経と言います。
反対に、月経血の量が極端に少ない場合を過少月経と言います。月経持続期間は3日以上7日以内を正常とされています。

子宮内膜の再生

月経とは、卵巣ホルモンや子宮内膜のプロスタグランディンなどの作用により、子宮内膜が剥がれて出血が起こる現象ですが、月経によってすべての子宮内膜が剥がれるわけではありません。
子宮内膜は、表面側の機能層と、その下にある基底層とに大きく二層に分けることができます。
月経によって剥がれて出ていくのは、表面側の機能層という部分だけです。
ですから、下の方にある基底層は、月経のあとにも子宮の中に残り、やがて再び増殖を繰り返します。
これを「再生」と呼びます。

生理周期

生理の期間は、通常3〜7日が平均的ですが、その出血の量や期間は人によって違います。
生理の周期は、生理の初日を1日目として、次の生理の前日までを数えます。この期間が約25〜38日であれば正常とされています。
最近10〜20代での生理不順が多く、問題視されていますが、その多くが、ダイエットなどで栄養バランスが偏ったり、急激な体重の減少からくるものであると考えられています。
生理が正常であれば、健康的な女性という見方もできます。

初経

女性は思春期を過ぎると、およそ月に一回の割合で、生殖器から出血します。この出血する期間のことを生理、または月経と呼んでいます。(「月経」とは生理の正式名称です)
思春期になり、初めての生理を初経といい、それが起こるのは平均12歳ぐらいだと言われています。
中学生になっても生理がこないと不安や心配になったりしますが、遅くとも16歳ぐらいまでに生理がくれば心配することはないでしょう。
ただし、何らかの原因が隠されていることもありますので、中学生になっても生理が来ない場合は、一度専門医の診察を受けるようにしてください。

月経の出血をコントロールする物質

子宮内膜を増殖させたり粘液を分泌されたりするのは、卵胞ホルモンや黄体ホルモンなどの卵巣から分泌される女性ホルモンの作用ですが、実際に子宮内膜で直接、月経の出血をコントロールしているのは、子宮内膜に存在するアセチルコリンやプロスタグランディンなどの物質が血管に働きかけ、子宮内膜の中の循環に変化を与えるためであると考えられています。

妊娠の準備をする女性ホルモン1・子宮内膜の増殖期

子宮内膜は、もともとごく薄い膜にすぎませんが、月経が終わって卵巣から女性ホルモン(卵胞ホルモン=エストロゲン)が分泌されると次第に厚みを増していきます。
子宮内膜は排卵の時期にもっとも厚くなり、おおよそ10mm程の厚さになります。
この増殖して厚くなる時期には、内膜に栄養を与える血管(コイル動脈)も盛んに発育します。

妊娠の準備をする女性ホルモン2・子宮内膜の分泌期

卵管から排卵がおこると、卵巣の中に黄体という組織が形成され、この黄体ホルモン(プロゲステロン)というもう一種類の女性ホルモンが分泌されます。
この卵巣から分泌される黄体ホルモンは、排卵の直前までに増殖した子宮内膜に作用し、内膜の中にある内膜腺から粘液を分泌させるように働きます。
この時期の子宮内膜は、分泌期と呼ばれます。
分泌期は、排卵して卵管の中で受精した卵は4〜5日かかって子宮内腔に到着しますが、このとき、受精卵(初期胚)が子宮の内膜につき(着床)、これがうまく育つような環境を作るための時期です。

妊娠の準備をする女性ホルモン3・子宮内膜の着床期

子宮内膜が排卵の前に増殖し、排卵の後に分泌期になるのは、受精した卵(胚)が子宮内膜にうまく接着(着床)し、妊娠が成立できるように環境を整えるためのものなのです。
このような内膜の時期を着床期内膜といいます。
そして胚が子宮内膜に着床すると、すでに卵巣で形成されていた黄体がますます活発に働いて黄体ホルモンを分泌し、妊娠が維持できるように作用します。