子宮筋腫


子宮筋腫について

子宮筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、こぶのようなかたまり(腫瘍)のことですが、漿膜下筋腫、筋層内筋腫、粘膜下筋腫3つのタイプに分かれています。
子宮筋腫は、30〜40歳代の女性の20%(成人女性の3〜4人に1人)が罹患しているといわれるほど、極めて一般的な疾患です。
子宮筋腫の原因についてはまだ良くわかってはいませんが、初経前に筋腫の発症がほとんど見られないことや閉経後には筋腫の縮小が見られることから筋腫の発生や発育には女性ホルモンが大きく関係していることは間違えないと考えられています。
子宮筋腫の大きさは豆粒のように小さいものから大人の頭ぐらいの大きさまでさまざまですが、たいていは複数個できているのが普通です。

筋腫の出来る傾向

子宮筋腫は、女性にとってこれだけ一般的な病気であるにもかかわらず、筋腫の出来る原因については実はよくわかっていません。
ただ一卵性の双子にはお互いに持っていることが多く、母親が若くして子宮筋腫の手術をして子宮筋腫を取ってしまっている場合、その娘さんも筋腫が出来ていたということもよく聞かれる話です。
このことから、子宮筋腫は遺伝的な要素があると考えられています。

生活上の注意点

基本的に良性の腫瘍なので、症状が強くない場合、経過観察という扱いをすることが多いです。
過観察中は3〜6ヶ月ごとに受診し、定期的に画像診断(エコーなど)を受けるようにします。
ただし、月経血の増加やおりものの異常などの症状が出てきたら、すぐ受診することが大切です。
また、貧血を防ぐために、食生活で鉄分補給を心がけることが必要となるでしょう。
月経痛、腰痛には鎮痛薬を用い、月経以外のときでもひどい場合には服用することが望ましいです。

子宮筋腫の症状と診断

子宮筋腫の症状は、生理痛がきつい、生理量の増加、生理期間の延長、頻尿(すぐ尿意がでること)、腹部の張り(下腹部が出てきた)、腹痛など様々です。
子宮筋腫のできている場所やサイズによっても症状は違い、中には全く症状がないという人もいます。
子供が欲しいのになかなか妊娠しないので診察を受けてみたら子宮筋腫が見つかったなんてことも珍しいことではありませんので、思い当たる節がある人は専門医の診察を受けるようにしましょう。
子宮筋腫は、問診、内診のほか超音波検査、血液検査、MRT、CT、内視鏡検査(膜腔鏡、子宮鏡)などで診断が行われます。

子宮筋腫の種類

子宮筋腫の種類は、その出来ている部位によって分類されています。
・筋層内筋腫・・・子宮の壁の中にできているタイプ。
・粘膜下筋腫・・・子宮の内膜付近にできるタイプで、子宮の内腔(袋)に張り出すようにできる。
かなり小さなものでも生理の量を増やしたり、生理痛の原因になったりして、不妊の原因にもなったりする。
・漿膜下筋腫・・・子宮の壁から外部に張り出すようにできるタイプで、「こぶとりじいさんのこぶ」のようなもの。症状が比較的少ない場合が多い。
子宮筋腫は1個だけではなく数個ある場合がありますが、この場合は「筋層内筋腫と漿膜下筋腫」といったように合併することがあります。

良性と悪性について

子宮筋腫はほとんどの場合良性ですが、悪性の場合もあります。
これは子宮肉腫といい、二十万人に一人の割合で存在します。
最近まで良性の子宮筋腫なのか悪性の子宮肉腫なのか診断がつきにくく、手術して子宮を取ってみて初めて診断がつくといった状態でした。
その影響で、今でも小さな筋腫でもすぐ手術したがる病院がまだ多く存在します。
しかし、最近の診断技術の進歩は非常に進んでいて、磁気を使ったMRIという検査は子宮の写真を取ることができ、かなり正確に悪性かどうか診断できるようになりました。
また、子宮内膜症の場合も、ほとんどが良性です。
しかし、子宮筋腫と同様、稀に悪性の場合もあります。
子宮内膜症だと思ってホルモン治療を始めたけれど効かないのでよく調べてみたらガンだった、というケースがありますので、定期的な診察を受けるようにしましょう。