月経周期異常


月経周期異常

月経周期とは月経の開始日を1日目とし、次の月経が始まる前日までの日数をいいますが、この日数が25〜38日以内であれば、正常な月経周期とされています。
言い換えると、月経周期が24日以内、39日以上は注意が必要だということです。
月経周期異常には、無月経、稀発月経、頻発月経などがあり、無月経には、18歳以上で初経がない原発性無月経と以前は月経周期があったのにも関わらず、3カ月以上月経がなくなってしまう続発性無月経があります。
稀発月経による生理不順は、月経周期が異常に長く、39日以上60日以内のものを指し、続発性無月経との境界はあまりはっきりとしていないのが現状です。
頻発月経とは、月経周期が異常に短く、24日以内で毎月繰り返される月経をさします。
頻発月経の状態が長く続くと、貧血の原因になっていたり、頻発月経と希発月経を繰り返す人の場合は、ホルモンの異常が原因ですので、この場合も必ず専門医の診察を受けるようにしましょう。

月経が早まるタイプ

月経が早まるタイプは、気が足りない人、月経の量が多く、経血の色が薄い、気力が弱くすぐ疲れてしまうタイプの人が多いとされています。
この場合は、気を補うことで改善していきます。
また、熱がたまっている人も月経が早まる傾向が高いようです。
月経の量が多く、色は紫色で粘っている、いつも口が渇き、便秘がちな上に、常にソワソワしているように見えるのが特徴です。
この場合は、熱を冷ますことによって改善していきます。

早く来たり遅く来たりするタイプ

生理が早く来たり遅く来たりするタイプの人は、ストレスがたまっている人が多いです。
ため息が出たり、わき腹が張ったり、胸のあたりが痛かったりしたらそれはストレス信号。
ストレスがたまっていることによって、生理も不定期になってきます。
また、精力が足らない人も生理が早く来たり遅く来たりすることが多いです。
腎虚といって生理をおこすパワーが少ない人などは、それを補う事によって改善されるでしょう。

東洋医学的説明

生理の周期異常は、東洋医学的に説明すると、月経が予定日より7日以上早くくるものを経早、8日以上遅れてくるもの経遅、早くなったり遅くなったり予定日より7日以上狂う状態が、2周期以上続くもの経乱と呼びます。
さらに、周期の異常以外にも経色、経量、経質などによっても、いくつかのタイプに分けられます。

東洋医学的タイプ別治療方法=経乱

周期異常が2周期以上続く「経乱」の治療法は以下のものです。
(肝鬱タイプ)
肝気の流れを改善する治療。
肝気が全身に行きわたるような経穴(ツボ)に鍼を打つことで、気血の流れを整える。
治療部位は主に上・下腹部、膝下の前面。
(腎虚タイプ)
腎気を補う治療。
腎気を補い、肝気を調える経穴(ツボ)に鍼や灸を施すことで腎気を整え、それによって肝気の流れを整える。
治療部位は主に腰部下腹部、膝下の前面。

東洋医学的タイプ別治療方法=経早

月経が予定日より7日以上早くくる「経早」の治療法は以下のものです。
(実熱証タイプ)
熱を取る治療中心で、気や血の流れを良くする経穴(ツボ)に鍼を打ち、気血の流れをスムーズにさせる。治療部位は主に下腹部、膝下の前面、前腕部。
(肝鬱化熱タイプ)
肝気の流れを改善する治療中心。
肝気がスムーズに全身に行きわたるような経穴(ツボ)に鍼を打ち、気血の流れをスムーズにさせる。
治療部位は主に下腹部、膝下の前面。
(陰虚血熱タイプ)
陰気を補い熱を取り除く治療中心。
陰を補うような経穴(ツボ)に鍼を打つことによって、血分の熱を取り除く。
治療部位は主に下腹部、膝下の前面。
(気虚タイプ)
気を補い血が生成されやすくする治療。
気を補い消化器系を丈夫にする経穴(ツボ)に鍼や灸を施し、気の充実を図る。
治療部位は主に下腹部、膝下の前面、前腕部。

東洋医学的タイプ別治療方法=経遅

8日以上遅れてくる「経遅」の治療は以下のものです。
(寒凝タイプ)
任脈・衝脈を温める治療。
気や血の流れを良くする経穴(ツボ)に鍼を打ち、気血の流れを整える。
治療部位は主に下腹部、膝下の前面、前腕部。
(陽虚タイプ)
腎気を補い体を温める治療。
腎気を補う経穴(ツボ)に鍼や灸を施し、腎気の充実。体の冷えを取り除くように行っていくが、冷えの症状が強い場合には、温灸を用いる。
治療部位は主に背部、下腹部、膝下の前面。
(気鬱タイプ)
気の流れを改善し血液循環を良くする治療。
気が全身に行きわたるような経穴(ツボ)に鍼を打ち、気血の流れをスムーズに整える。
治療部位は主に下腹部、膝下の前面。
(血虚タイプ)
血を補い衝脈の経気を充実させる治療。
血を補う経穴(ツボ)に鍼や灸を施し、血の元を作り出す消化器系を整える。
治療部位は主に背部、下腹部、膝下の前面。

東洋医学によるタイプ(体質)別特徴=経早

「経早」は、月経周期が7日以上早まり、ひどいときは1ヶ月に2回月経が来る場合があります。
(実熱証タイプ)
月経量が多い、色は鮮紅または紫紅。月経血質は粘調。
胸苦しい、口が渇く、小便の量が少なく黄色、大便が硬く乾燥している。
(肝鬱化熱タイプ)
月経量は多い場合と少ない場合の両方がある。
色は紅もしくは紫。
月経血質は粘調で時々血塊が混じる。
乳房や胸脇・下腹が張り、痛む。気ぜわしい、イライラし易く怒り易い。口が苦い。
(陰虚血熱タイプ)
月経量は少ない。
色は紅、月経質は粘調。胸苦しい、不眠、手足のほてり、口や喉の渇き、寝汗をかく。
午後や夜に微熱がでる。
(気虚タイプ)
月経量は多い。
色は淡。
月経質は清稀。
精神疲労、息切れ、動悸、下腹の空虚感と下垂感。

東洋医学によるタイプ(体質)別特徴=経遅

「経遅」は、月経周期が7日以上遅れるものを言います。40〜50日に1回の月経というのが特徴です。
(寒凝タイプ)
月経量は少ない。
色は暗紅。
月経血質は正常又は血塊が混じる。
下腹が絞られるように痛む、温めると痛みは軽減。
顔色青白、四肢が冷え寒がり。
(陽虚タイプ)
月経量は少ない。
色は淡、月経血質は清稀。
下腹がしくしく痛み、温めると痛みが軽減。
眩暈、息切れ、腰のだるさ、顔色は白っぽく、体や四肢の冷え、小便の色は透明で量が多い。水様便が頻繁。
(気鬱タイプ)
月経量は少ない。
色は正常。
月経血質は正常。
下腹が脹って痛む。
精神的抑鬱や胸脇部の詰まったような不快感。
(血虚タイプ)
月経量は少ない。
色は淡。
月経血質は清稀。
下腹がしくしく痛み、顔色は黄色っぽく皮膚は乾燥気味。
目がかすみ動悸する。

東洋医学によるタイプ(体質)別特徴=経乱

「経乱」は、月経が早くなったり遅くなったり不安定のものを言います。
(肝鬱タイプ)
月経量は多かったり少なかったり時により定まらない。
色は正常。
月経血質は正常。
月経前に乳房や下腹が脹れて痛むが月経がくれば痛みは軽減する。
胸苦しくよく溜息をつき、精神的抑鬱で不愉快。
(腎虚タイプ)
月経量は少ない。
色は淡く経質は清稀。
顔色暗黒く、眩暈、耳鳴り、腰のだるさ、夜間多尿、水様便が頻繁。

東洋医学によるタイプ(体質)分け=経遅

(寒凝タイプ)
月経期や産後に、寒い風に当たる。生ものや冷たいものを食べ過ぎることにより、寒邪が任脈と衝脈を傷つけ、血が凝滞し気血の流れが阻止され月経が遅れる。
(陽虚タイプ)
虚弱体質で元々陽気が不足気味、過度のセックスや病気を長く患って腎の陽気を損傷。
そのため陽気が臓器を温めることができず、臓器機能の低下により血が十分に作られない。
そのため任脈や衝脈が充足されないことで月経が遅れる。
(気鬱タイプ)
普段から精神的に抑鬱気味、肝気の流れが悪い、長期にわたって気が滞った状態が続くことで、胞宮や任脈、衝脈の血液運行がスムーズに行われずに月経が遅れる。
(血虚タイプ)
産後の体調不良や出産過多によって血液を損耗、飲食の不節や過労によって消化器系が弱いなど、気血が上手く作れず月経が遅れる。

東洋医学によるタイプ(体質)分け=経乱

(肝鬱タイプ)
抑鬱や激怒により肝が傷害、肝の機能が阻害されることにより、血液の排泄量や運行に異常をきたし月経が不調をきたす。
肝の機能が亢進すると経早、低下すると経遅、機能が一定せずに亢進、低下するこことにより月経が不定期になる。
(腎虚タイプ)
先天的に腎気が不足、過度のセックスや出産が過度になることにより、任脈・衝脈が損傷し、血液の流出貯蔵が失調、月経周期が乱れる。

東洋医学によるタイプ(体質)分け=経早

(実熱証タイプ)
普段から体が熱いタイプ。
辛いものなどを多食することにより、体の陽の気が盛んになり、熱を生みやすくなる。
それにより、熱が胞宮(子宮)に入りこもることによって月経が早まる。
(肝鬱化熱タイプ)
精神的なストレスなどで感情が乱れ、肝気が鬱屈しスムーズに流れなくなる。
それが熱化して胞宮に入りこもり月経が早まる。
(陰虚血熱タイプ)
生まれつきの虚弱体質や慢性疾患の影響で体の陰血を損傷してしまい、相対的に陽が盛んになり体に熱が生じる。
その熱によって任脈と衝脈の働きが失調し、月経が早まる。
(気虚タイプ)
生まれつき虚弱体質で、日常的に飲食が不摂生であったり、過度な疲労が重なったりすると、脾気(消化器系を司る気・血を外に漏らさないようにする気)が損傷され、任脈と衝脈の働きが失調し、月経が早まる。